真矢の音こそがLUNA SEAの心臓だと信じている
LUNA SEAの真矢が、闘病の末に亡くなられたそうです。
報道を目にして、しばらく言葉が出ませんでした。
残りのメンバー、とりわけSUGIZOの胸中は分かりませんけれども…私のような部外者が心象を想像するだけでも辛い。
真矢あってのLUNA SEAであることはもう、間違いない。
そして私の胸のざわめきはまだ収まりそうに無い。
LUNA SEAのヒット・シングルに乗せて「ありがとう真矢!」という記事ならいくらでも書けるけど、それも違う気がする。
この胸のざわめきのままに、書き散らしてみようと思います。
日本の正統派ドラム・ヒーロー
日本のロックバンドのドラマーで最も有名な人は、X JAPANのYOSHIKIであることに異論はないかと思います。
しかしYOSHIKIは作曲もするし、ピアノも弾きます。
一方真矢はずっとドラムとして心血を注いでいたわけですから(あとラーメンのプロデュース)、彼こそ正統派ドラム・ヒーローであると私は声を大にして言いたいです。
私はドラムに関しては専門外なので詳しいことは分かりませんが、圧倒的なテクニックと華を兼ね備えていることくらいは分かります。
真矢のいないLUNA SEAは考えられない。
5人の個性がそもそも強すぎるので、代役なんて立てられない。
誰が欠けても間違いなく致命傷ですが、その強烈な個性を一つにまとめ上げていたのは間違いなく真矢のドラム。
真矢のカウントやフィルからバンドが一斉に動き出す楽曲が、一体どれだけあることか。
お互いがお互いの繰り出す音で呼吸している感じは、和製Led Zeppelinと言いたくなるほど。
5人のバンドアンサンブルは本当に異次元で、LUNA SEAのバンドとしての音の塊感は、J-POPシーンでは他にちょっと例えられそうにないです。
どんな状況でも貫かれた異常なまでのバンド・グルーヴ

いわゆるLUNA SEA全盛期には、不仲のエピソードが鮮烈に残っています。
しかしどれだけ不仲であっても、今日に至るまで、バンドとしてのグルーヴはずっと維持されてきました。
これが本当に意味不明。
メンバーのすれ違いで全盛期から滑落したことからその後の作品がグダグダになるバンドなんてザラにあるし、聴いている我々リスナーにも違和感として届いてきます。
ことLUNA SEAで言えば、ボーカルのRYUICHIは河村隆一としてソロデビュー⇨J-POP史に永遠に名が残るレベルで売れました。
この前後の時期、当時のメンバー間の確執は相当なものだったとあちこちでメンバーから語られています。
そんな中でも河村隆一がまたRYUICHIとしてLUNA SEAに戻ってきて、バンドとして動き出す。
決して空中分解や解散の道を選ばず、リリースされたアルバムが「SHINE」。
依然として確執残る状況なのにこのアルバムでも、グルーヴが途切れていない。
どんな状況でもバンドの心臓として機能する真矢のドラムがあってのことでしょう。
アルバム「SHINE」自体には賛否両論あります。
RYUICHIの歌声が河村隆一から脱しきれていないとか、歌詞の世界観が糖質過多とか、RYUICHIの眉毛が気になるとか、まぁ色々あるんですけど。

それでも、バンドとしての音像が一切ブレていないというのは…本当に奇跡的。
グルーヴの象徴とも言えるでしょう「STORM」のイントロは最高です。
終幕と一夜限りの再始動、そしてREBOOT
結局はその後、「これ以上、輝けない」という理由からバンドは終幕(活動終了)を選びます。
LUNA SEAは、その終幕直前にもアルバムをリリースしています。
不仲極まるなか、なんとかバンドとして結束するために合宿を行ったそう。
このアルバムでは、RYUICHIのボーカルに河村隆一の面影は無い。
バンドに、メンバーに全力で向き合ってリリースされたアルバム「LUNACY」は、今聴いても痺れます。
ちなみにLUNACY(=狂気の意)とは、LUNA SEAのインディーズ時の名義のこと。
当時ラストアルバムをデビュー前のバンド名に託したというのは、その当時の意味というのは…きっと並々ならない重みがあったことでしょう。
いつ張り裂けてもおかしくないほどの緊張感と退廃感が、アルバム全編において渦巻いています。
終幕後はメンバーそれぞれに音楽活動をしていましたが、2007年にSLAVE(LUNA SEAファンの愛称)待望、一夜限りの再結成ライブが行われます。
ここでの確かな感触をもとにバンドはリブートし、今日に至るまで6枚のアルバムをリリース(ライブ盤含めると7枚)。
そしてどの地点のLUNA SEAでも、バンドのグルーヴは保たれ、なお研ぎ澄まされ続けてきました。
2011年にはインディーズで出したアルバムをセルフ・カバーしており、いかにバンドとして研鑽を積んできたかが分かります。
それにしてもインディーズの時点で楽曲の完成度はとんでもなくて、ホント天才集団過ぎる。
実際に目の当たりにした、LUNA SEAの破壊力

私がLUNA SEAのライブを観たのは2014年の”A Will”ツアー倉敷公演と、2025年の”UN ENDING STYLE”ツアー香川公演の2回でした。
学生時代にLUNA SEAのコピバンをやっていたことがあるのですが、2014年のライブは勉強のために観に行こうと思ったのがきっかけでした。

2025年のライブは、単純に私の一番好きなアルバム「STYLE」の再現ツアーだったからです。
2014年の時点ではメンバー全員元気でしたが、去年のライブでは真矢の健康問題はすでに知れ渡っていました。
RYUICHIの発声が闘病の一環で随分変わってしまったことも、近年の映像で知っていました。
加えて個人的には2019年のアルバム「CROSS」以降、バンドの音の傾向があまり魅力的に思わなかったこともあって。
「本当に楽しめるのかな」と半ば不安に思いながら参戦したのを覚えています。
でも、いざ終わってみると…最高でしたね。
J、INORAN、SUGIZOの圧巻のパフォーマンスは言わずもがな。
健康の懸念など一切感じさせない真矢のドラムと、執念としか言いようのない禍々しさで歌声を紡ぐRYUICHIの姿。
整った音楽、綺麗な音楽なども私は好んで聴くし観に行きます。
けれどもライブ空間において、圧倒的なうねりと生命力を体感できるLUNA SEAの演奏は唯一無二。天下一品。
「G.」を生で喰らった時の衝撃は、一生忘れられそうにありません。
最後に
日本の誇る最高のライブ・バンド、LUNA SEA。
観るのも聴くのも演奏するのも、最高に堪能させていただきました。
その全てにおいて、真矢のドラムが無いと何も始まらない。
今はただただ寂しく、惜しい気持ちでいっぱいです。
どうか安らかに。
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