君は音楽の魔法を信じるかい?
「あの時、人生変わったなぁ」と思えることって、生きていると意外と少ない。 大人になれば尚のこと。繰り返しの毎日にヒビを入れるほどの出来事なんて滅多にない。
私は齢32にして、人生が変わるほどの衝撃をいくつか経験してきましたわけですけれども、その中でもやはり「音楽絡みの出来事」が圧倒的に重要な位置を占めております。
生まれて初めて、でっかいアンプでギターをかき鳴らした瞬間。
あの轟音は間違いなく、一人の人生を変えるだけの力を秘めている。
でっかいアンプが人生を変えた日
勉強も運動もできないコミュ障な私は、何でも良いから取り柄が欲しくて、高校入学を前にギターを手に取りました。藁にもすがる思いでした。多分ギター弾いてなかったら死んでました。文字通りの意味で。
一人ちまちまと弾いていた私は当時、本当にバンドをやりたくて、文化祭のステージに立ちたくて。でも色んな方面から希望を摘み取られ、夢が叶うことはありませんでした。
自宅でちまちま弾いてウジウジしていた私の人生が変わった、というか確定したのが、高3・夏のオープンキャンパス。
見学で初めて「軽音楽部」という空間を体験した私。でっかいアンプにギターを繋いで音を鳴らした時の感動と言ったら。それはもう最幸でした。当時部室にいた諸先輩方と何を演奏したかまで、はっきり覚えているくらいです。
かつての私と同じ渇望を抱えた少年
先日、うちの生徒さんのご兄弟とそのご家族が「新居浜軽音部」へ見学に来てくれました。
未経験の状態からご兄弟で7丁目ギター教室新居浜校に来てくれて、はや2年。
彼らはとにかくギターが大好きで、弾いている音を1音聴けば「あ、ずっと弾いているんだろうな」と。「これが好きなんだ!」という気持ちが一瞬で届いてくる、そんなギターを聴かせてくれるまでに成長したご兄弟です。
お兄さんの方は現在、学校の軽音楽部でバンドライフを楽しんでいるみたいです。
一方で弟さんは現在中学生ということで、学校に軽音楽部も無く、まだ大きなアンプでギターを鳴らしたことがないとのことでした。
おやおや。その渇望感、まるで昔の私じゃないか。 これはもうね。
「彼にでっかいアンプでギターを鳴らしてみて欲しいな」って。
そう思わずにはいられませんでした。
打ち合わせなしの「ultra soul」
「彼をステージに上げたい」と軽音部の皆さんにお願いして、実際に上がってもらいました。

(※ご家族様に掲載の許可をいただいております!ありがとうございます)
いきなり私のレスポールを預けられて、良い迷惑だったかもしれません。笑
とりあえずステージに来てもらったは良いものの、さてどうしていこうかなと頭の中で思案していると……
なんと彼は、何にも打ち合わせてない中で、堂々と『ultra soul』を弾き始めたのです!
驚愕する周りの軽音楽部員。一瞬のどよめきの後、全てを察知するバンドメンバー。一斉に演奏を合わせ、1コーラスほど一緒に演奏&大合唱!
レッスンで『ultra soul』を一緒に弾いた日のことを思い出し、心の中で少し泣きそうになる私。楽しそうな彼とそのご家族。最幸の空間でした。
音楽の魔法を手渡すために
オープンキャンパスの日に受けた衝撃を、十数年の時を経て手渡せたような、そんな気がして嬉しかったですね。 見学から帰られた後、お喜びの声を頂戴しました。楽しんでくれて本当に良かった。
弾けなかったものが弾けた達成感、でっかい音で演奏する楽しさ、誰かと一緒に音を出す喜び、世代も言語も飛び越えて繋がる幸福感。
すべて私が経験した、音楽の魔法です。
音楽がくれる魔法は絶対にある。そんな魔法を信じていたらいつの間にかこんなところまで来ちゃったけど、その瞬間を誰かに手渡すために今の私は生きているんだと思う。
レッスンでも、バンドでも、アンプラグドな編成でも、形はなんでも良い。もっともっと音楽の輪を広げていきたい。
コミュニケーションの一環として、生きる希望として、癒しの時間として、自己表現の筆として。人それぞれにギターを弾く理由、音楽を鳴らす理由がある。
これからも、一人でも多くの人に魔法を手渡していけますように。
ハレルヤ!君に祝福を!
あ、ハレルヤオーバードライブ!っていう絶妙に知名度のないバンド漫画が大好きです。読んでみそ。
