朝10時。愛媛発のフライトで、夜7時に東京に着いた時の話〜シンディ・ローパー武道館ライブ(2025.4.23)

もう半年ほど前になりますか、シンディ・ローパーのさよならツアーに参戦してきました。
ジェットスターで成田まで行って、そこから色々乗り継いで日本武道館まで向かう算段でした。
ライブは18時開場、19時開演。
朝10時半の便で成田へ向かう予定だったのですが、あいにく当日は霧が出ていまして。
空港まで車を運転しながら「霧が少しあるよなぁ」くらいは思いましたが、その時は「飛行機が飛ばなくなるかもしれない」という考えには至らず、空港に向かっておりました。
霧による遅延とコメダと
ジェットスターは格安であるがゆえか、搭乗の締切時刻が他社よりも早く、融通が利きにくいです。
10時半の便に搭乗するため9時半までには空港に着く必要があります。
新居浜から空港までは下道で大体2時間かかるから、余裕を持って7時までには家を出発したい…というわけで朝5時半に起き、身支度をして松山空港に向かいました。
で、いざ空港に着いてみると、霧の影響で運転見合わせとなっているではありませんか…。

10時半を過ぎ、11時を過ぎ、飛行機が遅延になるのか欠航となるのか、アナウンスをひたすら待ち、祈っておりました。
11時前にして「今から高速道路ぶっ飛ばして岡山まで行って、新幹線で向かえばギリギリ間に合うな…」などと検討して、さらに待っていますと…。
11時15分頃でしょうか、アナウンスがありました。
私が乗る予定の便は15:15発へと変更になったとのことでした。

この時は「あら、結構時間ができたな…コメダでも行くか」などと悠長に構えておりました。
コメダから帰還、羽田へ出発!
空港から20分ちょいの距離で空いてそうなコメダコーヒーがあったので、昼食がてら行って戻って14時過ぎ。

今度こそ飛行機に乗れる!16:50に成田空港に着いて、17:03の連絡バスに乗って電車へ乗り込めば、18時半頃に武道館の最寄り駅に着く予定でした。
首の皮一枚繋がった!なんとかなりそうだぞ!と期待に胸を膨らませていたのですが、現実はうまくいきませんでした。
成田に着いたとて、そこは雨。
連絡バスも遅延しており、目的の電車には乗り込めませんでした。これにより遅刻がほぼ確定。

もうこの時点で泣きそうになっていました。
写真のガチャガチャはコメダ近くのブックオフで見かけたものです。
武道館の最寄り駅から会場までは徒歩10分ほど。
九段下と言う駅で降りて、急勾配の坂を登れば左手に見えるのが日本武道館。
九段下についた時、電車はなんと地下4階へ到着する予定でした。
これがどう言うことか、お分かりいただけるだろうか…。
地下4階から地上へダッシュし、坂をひたすら登り切った先にシンディ・ローパーが待っていると言うことです。
しかも、九段下の出口は複数方向ある。

全力坂とドン引きスタッフ
そして更に問題が。
日本武道館へ到着するのがナビの通りならば、どんなに頑張っても19時1分着です。
この数字は、武道館へ最短で行ける出口から向かった時の時間。
九段下の出口は、あろうことか複数存在するわけです。
しかも、私が今回買ったチケットは少々良いグレードのものでして。
特製グッズがもらえるチケットだったのですが、このグッズの引き換えが19時までだったのです。
私に与えられた選択肢は一つ、複数ある九段下駅の出口から適切なものを選び、坂を全力で駆け上がること!
しかしそこは流石の私。しっかりと出口を間違えました。
出口を間違えた時点でライブに遅刻確定。グッズも不意にしてしまうことはほぼ確定しました。
しかしそれでも行くだけ行ってみようと。やるしかありません。電車を降りて決意する。
混雑する電車ではバックパックを体の前で抱える形で乗っていましたが、背中に背負い直すような時間はない。
フロントにバックパックを抱えたまま九段下を飛び出し、武道館へ全力で駆け抜ける!!
ダフ屋が「シンディのチケットありますよ〜」などと気安く声をかけてきましたが、とんでもない悪人相で睨みつけて全力ダッシュ!
行ける!風になれる!俺今最高に輝いてる!!君のこころは輝いているかい?
と思ったのも束の間。
武道館の門あたりで意気消沈。長距離ランとか本当に無理なんです。
グッズ引き合え場までまだ400mある。現在時刻19:00。
タイムオーバーです。静かに、しかし確かに、涙溢れました。
私をライブへ連れてって
シャトルラン40回でやめる俺には無理な話だったんだ…とメソメソしながらも、走りになっていない走りで引き換え場へ。
時刻は19:02。
息も絶え絶えに絶命しかけの私は「あ”の”…ゲフッ。グッ”ズの”びぎがえ”…」と、現地スタッフの人になんとか声をかけたら、ドン引きされながら「だ、大丈夫ですよ!というか大丈夫ですか」と心配される始末。
いやもう本当に恥ずかしい。朝5時半起きだから許して、とはもちろん言えるわけがない。
そんで、そこまでして引き換えたグッズがなんだったのか、気になりませんか?
気になりますよね?
そう、気になるんですよ。
はい。
イチゴ柄レディースサイズの靴下だぜ。
ロックじゃねえか…気に入ったよ。
ともかく…なんとかグッズを引き換えて、あとはライブに参戦するだけ!
ちょっと良い待遇のチケットだったので一般入場とは別のルートで会場へ案内されましたが、定刻過ぎてるから誰もいやしねぇ。
でもせっかくなので裏口から会場へ行きました。
シンディ・ローパーのライブや如何に!
既に19:07で絶望していましたが、さすがは海外アーティスト。まだ始まってなかった。
紆余曲折ありましたが、グッズも引き換えられたしライブにも間に合いました。
しかも席がサブステージの真横。私の右隣は誰もいません。まさかの神席!
ライブ本編が始まり、めちゃくちゃ楽しめました。
そして本編が終わり、アンコールの時。
シンディが私の目の前に降臨し、通り過ぎていきました。
興奮が故にきちんとカメラに収められていませんが、シンディとハイタッチできました!!
シンディの手は私より大きかった。
観客席へ降り立ったシンディは、そのままサブステージへ。
サブステージにて目の前で歌ってくれたのが、かの名曲「true colors」でした。
原曲はこちら。
ライブにたどり着くまで本当に色々ありましたが、この日の景色は一生忘れないでしょう。
後日談〜生徒さんのお母さんから言われた一言
ライブが終わった足ですぐに千葉まで戻り、成田空港最寄りの快活クラブで泊まり、朝7時半のフライトで松山空港に帰り、そこからの鹿島キャンプ決行。

振り返るとなかなかとち狂ってますね。
後日。
シンディが大好きなお母さんが、生徒さんの付き添いでいらっしゃった時のことです。
シンディのライブが良かったことと、それはそれとして色々大変な目に遭って散々でしたよ〜と、その日のレッスンの話ネタにしていたのですが…。
あらかた聞いてくれた生徒のお母さんからの一言。
「色々あったんだろうけど、飛行機が欠航して行けなかった可能性もたくさんあったんでしょう?そう考えるととんでもなくラッキーな経験じゃない!」と言ってくれました。
その言葉を聞いた時に、心底ハッとしました。
「一つの事柄からこうも違う角度で受け取ることができるのか!」と。衝撃を受けました。
なんて素敵な考え方なんだろう。
私は自分のしんどい思いを全面に出して話をしていましたが、それもこれも飛行機が飛んでくれたから出会えた奇跡。
グッズも引き換えられたし、シンディのライブも全部見れた上に本人とハイタッチまでできた。
お母様の言葉を聞いてから、お陰様で、より一層宝物としての輝きが増しました。
ドタバタながらも最高だったシンディ・ローパーのライブと、翌日の離島ソロキャンプ。
振り返れる思い出があると言うのは、なんと幸せなことなのでしょうか。
ちなみに今、その離島でこの記事を書いています。

17時半頃に離島に着いて、汗だくでテントを設営して、この記事を気の向くままに書いていたらもう21時過ぎ。

もちろん、途中晩御飯を食べたりお酒飲んで波の音を聞いたりもしていましたが、やっぱり家で書くのとは勝手が違って新鮮です。
現在時刻21:17。ジメジメして暑いです。
寝苦しいのは確定ですが、記事も更新したことですしゆっくり自然を楽しみたいと思います。
今日は早朝労働からのレッスン三件、そこからのソロキャンプ。おかげさまで今日も良い1日です。